外積の覚えやすい書き方

ベクトルのスカラー三重積で,おもしろい書き方があるのを知ったのでここに書いておこう.まずベクトルの外積 \mathbf{B} \times \mathbf{C} の定義として行列式を用いた

 \mathbf{B} \times \mathbf{C} = \mathrm{det} \left| \begin{matrix} \hat{\mathbf{x}} & \hat{\mathbf{y}} & \hat{\mathbf{z}} \\ B_x & B_y & B_z \\ C_x & C_y & C_z \end{matrix} \right|

という書き方がある.ベクトル \mathbf{A}

 \mathbf{A} = A_x \hat{\mathbf{x}} + A_y \hat{\mathbf{y}} + A_z \hat{\mathbf{z}}

と書くと,スカラー三重積 \mathbf{A} \cdot (\mathbf{B} \times \mathbf{C}) は,

 \mathbf{A} \cdot (\mathbf{B} \times \mathbf{C}) = (A_x \hat{\mathbf{x}} + A_y \hat{\mathbf{y}} + A_z \hat{\mathbf{z}}) \cdot \mathrm{det} \left| \begin{matrix} \hat{\mathbf{x}} & \hat{\mathbf{y}} & \hat{\mathbf{z}} \\ B_x & B_y & B_z \\ C_x & C_y & C_z \end{matrix} \right|=\mathrm{det} \left| \begin{matrix} A_x & A_y & A_z \\ B_x & B_y & B_z \\ C_x & C_y & C_z \end{matrix} \right|

このように書くと,行の入れ替え1回でマイナスが付くこともよく分かるし,何と言っても計算が楽になる.

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ここに書いてあることについて

ここに書いてあるのは、とてもストレートな気持ちばかりである。

辛辣と言われうる素直さをもって書いているものもある。「反論を予測しながら書く文章はつまらない」ということでもある。反論を予測しながらも、言い訳をせずに、つまらなくない文章を書こうと思う。

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エネルギー平衡方程式とポインティングベクトル

エネルギー平衡方程式というのがある.

 \frac{\mathrm{d} u(\mathbf{r},t)}{\mathrm{d} t} + \mathbf{\nabla} \cdot \mathbf{S}(\mathbf{r}, t) = - \varphi(\mathbf{r}, t) \tag{1}


 u(\mathbf{r},t) は電磁場のエネルギー密度で,

 u(\mathbf{r},t) = \frac{1}{2} \epsilon_0 E^2 (\mathbf{r}, t) + \frac{1}{2 \mu_0} B^2 (\mathbf{r}, t)


 \mathbf{S}(\mathbf{r}, t) はエネルギー流束密度で,

 \mathbf{S} (\mathbf{r}, t) = \frac{1}{\mu_0} \mathbf{E}(\mathbf{r}, t) \times \mathbf{B}(\mathbf{r}, t)


 \varphi(\mathbf{r}, t) は一般化されたジュール熱(単位体積当たり)

 \varphi(\mathbf{r}, t)=\mathbf{J}(\mathbf{r}, t)\cdot\mathbf{E}(\mathbf{r}, t)

英語では energy balance equation である.個人的には日本語の「平衡」は物理では equilibrium になると早とちりしていた.つり合いという意味でも平衡と言うのだった.

この式は,連続の方程式

 \frac{\mathrm{d} u(\mathbf{r},t)}{\mathrm{d} t} + \mathbf{\nabla} \cdot \mathbf{S}(\mathbf{r}, t) = 0 \tag{2}


の拡張になっている.これは電磁場のエネルギー密度が保存するという式.電荷が保存されるという電荷密度に対する連続の方程式

 \frac{\mathrm{d} \rho(\mathbf{r},t)}{\mathrm{d} t} + \mathbf{\nabla} \cdot \mathbf{j}(\mathbf{r}, t) = 0


を思い出すとイメージしやすい.電荷は絶対量として減ったり増えたりせず,ただどこかに移動するのみであるという意味.その移動する量が電流密度であるということ.
話を戻してエネルギー密度に対する連続の方程式と,始めのエネルギー平衡方程式とを見比べると,ジュール熱が発生しないというのだから,エネルギーは熱に変わらずに保存されるということ.逆に言えばジュール熱が発生する場合にも適応できるものがエネルギー平衡方程式ということになる.

エネルギー流束密度はポインティングベクトルとも呼ばれる.電荷の連続の方程式では電流密度と対応している.つまりポインティングベクトルは電磁場のエネルギーの流れを表している.ポインティングベクトルには物理的にしっかりとした意味があるのである.

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テイラー展開のカンドコロ

古典力学,統計力学や電磁気学,量子力学などでは近似するためにテイラー展開を使うことが間々ある.どうも混乱してしまう学生が少なからずいる模様.何に気を付けておくべきか,間違えやすいところは何処か分かっていれば,むやみに不安がる必要もなくなると思う.

そこで近似するときに気を付けておくべきポイントを2つ紹介しておこう.

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ラグランジュの未定乗数法の極値問題

極値をとることは分かるけれど、それが最大なのか最小なのか。例えば統計力学において、エントロピーが最大になるような確率分布について。統計力学の教科書は、だいたいが極値をとる分布を求めているだけだ。その点で確かに最大になっているかを確かめていない。これでは不十分ではないのか。

気になる場合は、実際に最大になっているかを確かめればよい。それが一番手っ取り早い確認方法だ。だがわざわざ確認しなくても物理的に考えれば最大となっていることは分かるので、だいたいの教科書では極値をとる分布を求めているだけにとどめている。というのも、エントロピーがその分布で最小になるなんてことはあり得ない(物理的におかしい)。エントロピーは必ずゼロ以上で、つまり最低はゼロだから。そんなわけで、不十分というわけではないだろう(1

あとから調べたら『物理のための応用数学』にも同じことが書いてあった。

  1. そういう理由で教科書は最大になっているかをわざわざ確かめていないのだと理解しているなら []
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だから言うのか、言わないのか。

言っていいことわるいこと

「言っても言わなくてもいいことなら、言った方が良い」という立場の人もいれば、「言っても言わなくてもいいことなのだから、言わない方が良い」という立場の人もいる。

言わなきゃいけないことは、そりゃもちろん言わなきゃいけないだろう。言っちゃいけないことも、同様に言っちゃいけないんだろう(1。そういう部類のことはハッキリしているから、言うべきか否かの問題にはひっかからない。

どちらとも判断のつかないこと

ところが「(言ってもいいけれど)言わなくてもいいことなら言わない方が良い」とも考えられるし、「(言わなくてもいいかもしれないけれど)言ってもいいことなら言った方が良い」とも考えられる。
これについては、どちらが間違いで、どちらが正しいと言うのはおかしいように思う。

世の中の人は、きっとその二つの考え方のうちどちらかに別れるのだろう。

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  1. 何が言わなきゃいけないのか、何が言っちゃいけないのか。それが問題ではあるけれども。 []
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