最終更新日: 2014/02/13 作成日: 2011/06/17

極値をとることは分かるけれど、それが最大なのか最小なのか。例えば統計力学において、エントロピーが最大になるような確率分布について。統計力学の教科書は、だいたいが極値をとる分布を求めているだけだ。その点で確かに最大になっているかを確かめていない。これでは不十分ではないのか。

気になる場合は、実際に最大になっているかを確かめればよい。それが一番手っ取り早い確認方法だ。だがわざわざ確認しなくても物理的に考えれば最大となっていることは分かるので、だいたいの教科書では極値をとる分布を求めているだけにとどめている。というのも、エントロピーがその分布で最小になるなんてことはあり得ない(物理的におかしい)。エントロピーは必ずゼロ以上で、つまり最低はゼロだから。そんなわけで、不十分というわけではないだろう ((そういう理由で教科書は最大になっているかをわざわざ確かめていないのだと理解しているなら))

あとから調べたら『物理のための応用数学』にも同じことが書いてあった。